「ラオスに井戸を贈る運動」の実施状況

ラオスに井戸を贈る運動」へのご協力ありがとうございます。

全国明社では認定NPO法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)の「ラオスに井戸を贈る運動」に協力するため皆さまから古ハガキや書き損じのハガキを頂いて、それをJVCに送りラオスの環境整備と飲み水確保のため井戸の設置の一助を担ってきました。

日本国際ボランティアセンター(JVC)ラオス事業担当の坂東和之氏より近況の報告をいただきましたのでお知らせいたします。

 

■「ラオスに井戸を贈る運動」の実施状況、新型コロナウイルスの影響について

日本国際ボランティアセンター(JVC)ラオス事業担当 坂東 和之

 

 日本国際ボランティアセンター(以下JVC)は、「明るい社会づくり運動」さまの支援をいただき、「ラオスに井戸を贈る運動」を実施しています。内陸国ラオスでは、衛生的な水道水にアクセスできる住民は約7%とされ、多くは雨水や川・池の水を飲用・生活用水として利用しています。しかし、こうした水は工業・生活排水で汚染されたケースも多く、水質に問題があります。土壌でろ過された地下水を汲み上げられる村の共同井戸の整備は、住民の健康的な暮らしに欠かせません。

2019年度、JVCは中南部サワンナケート県のアサパントン郡フアイ村、ナライドン村、ノンハン村、ピン郡ゲンサイ村、パシア村の5カ所で井戸の新規掘削や設備の増強を支援しました(下図参照)。

井戸の掘削に当たっては、これまでに収集した村のデータや村人との話し合いに基づいて、既存の井戸の数や位置を確認しつつ、村人が利用しやすく、必要性の高い設置場所を選定するように努めました。支援を受けた村人からは「以前は村から離れた川などに水を汲みにいかなければならず、時間と労力がかかり大変でした。濁った水を飲んで病気になる村人もいました。今は家の近くで、美味しく清潔な井戸の水を手に入れられるようになりました。井戸の水は飲み水としてだけでなく、家庭菜園や家畜の水やりにも利用できてとても助かっています」といった声が寄せられています。

2020年度は世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、ラオス国内で確認された感染者は国全体で22人にとどまっています(8月25日時点)。感染者の大半は北部の首都ビエンチャン周辺に集中し、JVCが活動しているサワンナケート県では確認されていません。ただ、医療体制の不安などから現地駐在員の2人は3~4月に一時帰国し、以後ラオスに戻る見通しの立たない状況が続いています。現地スタッフ9人も都市封鎖(ロックダウン)により4~5月、一時在宅勤務を余儀なくされました。5月以降、ロックダウンの段階的な緩和に伴って、村での活動を徐々に再開していきました。現在は帰国している駐在員の2人がビデオ会議システムなどを利用して現地スタッフと密に連絡を取り合いながら、事業を進めています。現地スタッフは手洗い・うがい、マスク着用など感染対策を講じながら村々を回り、村人の暮らしを支える活動を続けています。

「ラオスに井戸を贈る運動」は、「明るい社会づくり運動」の支援者のみなさまがJVCに寄せて下さった未使用・書き損じハガキを活動の財源としています。今後ともJVCへの変わらぬご支援、宜しくお願い申し上げます。

以上

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