『南三陸町ホタル再生プロジェクト』進行中

『南三陸町ホタル再生プロジェクト』、今年はすでに3回の活動を行いました。4月からの動きについて、順を追ってお知らせします。

平成29年4月22日(土)

   仙台明社1人 上尾明社1人 全国明社1人 実行委員3人の計7人で、ホタルを養殖するための育成ハウスづくりを行いました。 

平成29年5月20日(土)

 現地の環境調査も兼ねて、上尾明社が育てたヘイケボタル(ゲンジボタルより育てやすい)を育成ハウスに試験的に放流。仙台明社1人 上尾明社1人 全国明社1人 実行委員6人、子ども3人を含む地元の方たち7人で、作業を行いました。
最初に孵化用の土手を築き、苔やクレソンを植え、平家ボタルの餌となるタニシを撒きました。次に幼虫がヤゴ等に捕食されないようネットで池を囲い、平家ボタルの幼虫を放流しました。

上手く順応してくれれば、6月下旬には蛍の成虫が見られるはずです。ゲンジボタルが飛ぶようになるには、
①餌となるカワニナが卵を産み、大量に繁殖すること。
②カワニナが繁殖するには、カワニナの餌となる苔やクレソン等が育つ環境が必要である。
③ゲンジボタルが育つ環境が出来たら、放流を行う。ただし生態系のバランスを考えると、遠隔地からの移植はできないので、近隣のホタルを捕獲しての放流となる。
と言ったプロセスを経ることになります。
今後は①~③を3年ほど繰り返して現地での繁殖を目指しますが、人為的な再生なので、自然界では必要ないような手間が必要になってきます。 

平成29年6月24日(土)

仙台明社11人、上尾明社6人、全国明社1人、地元実行委員6人が参加して近隣のホタルの採取を行いました。これは育成ハウスでの人工繁殖と並行して、近隣の川で自然繁殖させるためのものです。

夕方17時に西戸地区切曾木公民館に集合。夕食のお弁当をいただいた後、ゲンジホタル採取の注意事項、段取りを確認。虫箱、網を準備して3つのグループに分かれて、車で30分ほどの山ノ神地区にむかい、19時ごろから3か所でホタルの採取を開始しました。
残念ながら、2か所は高地で気温が低いため飛んでいませんでしたが、残る1か所の低地では、田んぼの横の小川に5~600匹のホタルが飛んでおり、雄のゲンジホタル約200匹を採取。雌は飛ばずに川面にいるため、スプーンで採取しました。

その後、自然繁殖への期待を込めて、採取したオス・メスとも西戸地区の川に放流しました。 5月にホタル再生池のネット内に放流した平家ホタルも、2匹ほどネットの中に確認でき、7月にはもう少し多くのホタルが飛んでいるものと思われます。

ホタル再生プロジェクトの第1段階は大成功と、参加者みんなで喜びを分かち合いました。

(全国明社事務局)

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